昨日、市立病院の委員会が開かれました。
議題は、市立病院事業補正予算についてです。
今回は市立病院でも、主に東松戸病院(高塚新田、178床稼働)への補正予算でした。
平たく言えば、患者さんが、予定(予算)通り来なかったので、赤字です。
ひいて4億円の新たな税金投入をお願いします。という内容でした。
少し、具体的に話しますと、
入院患者数、予算上は一日当たり175人が155人に、外来は予算220人に対し146人と下方修正。
伴い金額ベースでも入院で、3.27億円のマイナス。外来で1.44億円のマイナス修正、その他の修正分と合わせ
医業収益(売り上げ)を4.73億円マイナス修正するとの報告でした。
そしてそして、これでは経営が出来ないので、すでに予算に入れている3.4億円とは別に4億円を新たに税金投入(繰入)してほしい。
これを認めるか否かの議案でした。
結果は賛成多数で可決となりましたが、疑問もありいくつかの質問を委員会ではさせていただきました。
患者さんが予定通り来ないので売り上げを下方修正、ひいてはお金が足りないので繰入をする。
これだけを見れば税金投入の妥当性は問われるものの結果としては不思議ではないのですが、実はこの数字でも前年度の実績よりは売り上げが伸びている事実があるのです。
そして、前年度も同じように予算に届かず下方修正し、7.25億円の繰り入れが行われています。
25年度、医業収益、15.4億円 今回26年度は17.8億円 プラス約2.4億円の増
しかしながら税金の繰り入れは25年度7.25億円から26年度は今回の4億円と合わせ7.34億円と増加をしています。
売り上げが伸びたのであれば、税金投入の額は減るはずなのになぜ?と思い様々聞いてみました。
答えは、売り上げが2,4億円上がったものの経費もほぼ同額伸びているからだとわかりました。不思議です。
経費の中でも、固定費(人件費や減価償却費など)は変わらないのはわかるのですが、少なくとも、薬品代などの材料費は予定の患者数より減るのであれば、当然、比して減額されるはずだからです。
しかし、今回は減額となっていない。それはなぜか?
質疑の中で明らかにさせました。
予想通りでしたが、材料費は予定の患者数から割り出したものではなく、前年度の予算並みで今年も予算を組んであるからです。
このブログでも紹介したように、今年度当初予算は反対をしています。
それは予定患者数が現実とかけ離れて高く、予算というよりは希望に近い幻想的な予算だったからです。
1日当たり入院患者数、前年138人から175人(178床で)、外来131人から220人と大幅な増加を見込む予算でした。
この数字の達成は明らかに無理だと思いました。
ここ2年、このような高い数字での予算が組まれ、そしてこの年度末の3月には患者数未達により売上減額修正がなされ繰り入れが必要となっています。
あくまで個人的に思うところは、当初予算では赤字繰入の回避が第一目的となっていて、そのために必要とされる患者数を来るか来ないかは別にして予算計上していたのではと思います。
ところが、収益的にはこれでも難しく、経費部分、例えば材料費は増やした予定患者数からの算出ではなく、前年度の踏襲により低く抑えている。
いいかえれば、当初予算通り、患者が来れば、材料費などは足りず、増額修正されることとなります。
これで本当に「予算」なのでしょうか?はなから年度末に減額修正される予算を4月の当初予算で組んでいたということなのではないでしょうか?
今年度予算は予定患者数が現実ではないと指摘しました。今回、材料費について予定患者からの算出ではないと指摘しました。
その成果?ではありませんが、来年度27年度予算からは、現実を見つめた予算(患者数の見込み)に変えると執行部から説明がありました。
ようやく主張が認められましたが、民間では考えられない数字的な根拠のない裏付けのない予算組がされていたのではないか。
きつい言い方で恐縮ですが、いままで、現実離れしたまやかしの予算を審議していたのではと疑心暗鬼になるのは私だけでしょうか。